みなさん、こんにちは。私は愛知県は豊川市のメガネのOPT(オプト)イシイの石井と申します。
昨年還暦を迎え、年数だけは38年目が過ぎようとしています。
昔のことをお話すると笑われるかも知れませんが、少しだけお付き合いください。
私がこの業界に入った頃は、メガネのレンズはすべてガラス製でした。
レンズを加工機で加工する時も、フレームにレンズをはめるヤゲンというヤマを立てる場合
すべて自分で位置を決め、削る圧力も目盛りで調整しながら行っておりました。
また、ガラス製レンズをフレームにはめ込む時は「フレームのカーブをレンズのカーブに合わせる」
という行為が大切で、サイズやカーブが合わないとすぐにレンズが欠けたり、最悪割れてしまいます。
しかし、レンズが固くて変形しにくいという事は、面精度が良く歪みにくいという事です。
それに引き換え現在のメガネレンズはほとんどがプラスチック製で、大変加工しやすくなりました。
作る側にしてみると多少レンズが大きかろうが、カーブが合っていなかろうが
ギュッと力を入れてはめてしまえばそれまでです。
加工機もボタン一つで済みますし、良い世の中になりました。
でも、歪んだままフレームに入ったレンズがそのままでいられるわけがありません。
2年位経つとレンズがフレームから飛び出して外れます。
レンズ表面のコート皮膜が一方方向にヒビ割れしてきます。
もっと酷いと、レンズメーターという度数を測る器械に掛けると、
歪みのおかげで単焦点レンズが累進レンズとして
測定されてしまいます。違う度数になってしまっているのです。
私はなにもガラスレンズが良くて、
プラスチックレンズが悪いと言っているのではありません。
現在の眼鏡制作に携わる技術者は、
何年たっても歪まず快適に使用できる「本物のメガネ」造りに
留意してほしいと思っているのです。
以上、豊川稲荷がすぐそこの、石井がお話をさせていただきました。
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プリーマ (金曜日, 21 9月 2018 15:43)
全く同感です!プラスチックレンズは誤魔化そうとすれば出来てしまう素材ですね。そして、妥協せずに毎日丁寧な仕事をしないといけないな~と思い直しました!