「正しい」ことの落とし穴

秋田のプリーマです。前回、メガネは掛け具合で
違和感が出る、というお話をしました。


で、続きです。初めてのお客様A様。

他店で新しく作ったメガネ、同じ度数で注文しましたが

どうも見え方がおかしい。ふちなしフレームでしたが、

よく見ると右と左のレンズの傾きが違う。

 

そこで作り直してもらいましたがまだ曲がっている。

そうしたら、これ以上当店ではどうにも出来ません!と言われたそう。


「ここのお店なら、この違和感をわかってくれるだろうか?

 新しいメガネを買うので、見て欲しい。」というご希望でした。


まずはせっかく作ったメガネ、もったいないので

調整して使えないだろうか?とお借りしましたが

…超が付くほどの超弾力性フレームの為、調整が出来ませんでした。

 

次に、今掛けていて調子の良いメガネとどこが違うのか?

と見てみたら、何年か使っているメガネは真ん中で逆ぞり!

左右の傾きが違う!右と左とで眼とレンズの距離が違う!と、

 

正直型崩れ状態。それに慣れてしまったんですね。

お客様も言われるまで気づかなかったようです。

流石にせっかくの新しいメガネを型崩れ状態まで

するわけにもいかないので、何度かご来店いただいて

出来るだけ近づけたフィッティングにしました。

 

そして、その状態に慣れたら少しずつ今度は理想的な状態で掛け

られるようになって行きましょう!

とお話ししてお客様もそうしたいと言ってくださいました。


私たちメガネ屋は、教科書で理想的なフィッティングを学びます。

理想的な状態で掛けていただきたいと「思って」しまいます。


でも、その方の理想的、は100人居れば100通り。

決めつけることの怖さを改めて知りました。
とことん聞いて、とことん寄り添う。


私たちメガネ屋は諦めません。途中で放り投げたりしませんので、

どうかお客様も諦めずにお付き合いくださいね♪