ご存知ですか?「弱視」と「近視」の違い

 

こんにちは、愛知県大府市にあるメガネ屋

・GLASS JOY 02(グラスジョイオオブ)の中村です。

 

さて、小さいお子さんをお持ちの方ですと、

「弱視」という言葉をよく聞くのではないでしょうか?


周りのお友達のお子さん、あるいはご自身のお子さんが

弱視と診断された方もみえるかもしれません。


一方で最近、「近視」のお子さんが

多くなったという話もよく聞くと思います。

 

そこでお聞きします。


「弱視」と「近視」の違いをご存じですか?


当店でも「正しい違いがわからない」

とおっしゃるお客様は少なくありません。
今回は簡単にその違いをお答えします。

 

まず弱視も近視も「低い視力」

という点では同じと言えます。
では何が違うのか?
弱視は見る力が発達していない。


それに対し近視は、見る力は発達しているけど、

近い距離にピントがずれているため遠くがぼやけてしまう(視力が低い)。


両者にはこのような違いがあります。

やや事務的な説明なので、

イメージしづらいかもしれません。


自転車で例えましょう。


自転車に「乗れない」というお子さんが二人いるとします。
なぜ乗れないのか聞いてみると、理由が違います。
片や自転車に乗ったことがないため乗れない(乗り方がわからない)。


片や体が大きくなって、自転車のサイズが合わなくなって乗れない。

 

この両者であれば対応の仕方は変わります。
前者は、乗る練習をして乗れる能力を身に着ける。
後者は、乗る技術は育っているので、

体に合わせた自転車に変えて乗りやすくする。


同じ「乗れない」でも意味合いや対処法が全く違います。

これと同じで、弱視の「見えない」は

そもそもの見る能力が身に着いていない状態。


どこを見てもピントはぼやけたままです。
そのためまずは視力を発達させる必要があります。
それを果たすのがいわゆる「弱視治療用メガネ」

ということになります。
弱視治療用のメガネは、ピントを合わせるという

目的もありますが、それに伴う視力の発達が主目的になります。

 

それに対し、近視は近くのものに

ピントが合う状態になってしまった目。

そのため遠くの景色が見づらい、という状態が生まれます。


そもそもの見る力は発達しているので、

遠くが見やすくなるよう環境を整えてあげれば、

再び遠くの景色はしっかり見えるようになります。


その役割を果たすのが近視用メガネというわけです。
両者の違いをご理解いただけたでしょうか?

 

おまけでもう一つ。


時々「メガネを掛けず近視を放っておくと

   弱視になるの?」というご質問をいただきます。


皆さんはどう思いますか?


その答えは…弱視にはなりません。

 

視力には「不可逆性」の性質があります。
一度その能力を獲得したら元には戻らないということです。
これも自転車で例えると分かりやすいかもしれません。


自転車に乗れるようになったら、しばらく乗らない期間があっても、

乗れなくなるなんてことはありませんよね?


乗れる時の感覚は失われません。
これと同じで、しばらくメガネを掛けていないから

と言って視力が出なくなるということはありません。


でも放置しておくと何かと不便なので、

あなたにとって適切な「見る環境」を作って下さいね。

お読みいただき、ありがとうございました。