斜視人口について

僕自身が斜視(間歇性外斜視)だというお話は、

すでにお店のblogではお伝えしています。

 

子供の頃から、力を抜けば、人は二人に分離しましたし

30歳を過ぎた頃から、1m以内に近寄って人の顔を見ながら会話をするのが

辛くなりました。一つにまとめてみることを例え短時間でも苦になるように

感じたのです。その頃の僕は眼鏡業界に入ったばかりで、

 

自分のその状態がなんなのか、さっぱり分かりませんでした。

それから、新宿の三邦堂さんで僕の眼を見てもらってから

初めて、自分が少しだけ特殊な眼なのだと教えて頂きました。

 

時に斜視なり、また意識していれば、多くのケースで対象物を

一つにまとめる事が出来る状態は続きますが、

一方、前職ではお店勤務から、経理も含めて事務作業もしなくてはいけない

状態になりました。

 

すると

 

酷い目の疲れ、

 

酷い肩こり、

 

そして慢性的な頭痛に襲われました。

 

それが解消されるまでには、三邦堂さんと出会うまで

数年を要することになりました。今でもその僕の眼の状態を見て

 

「伊藤君、君はプリズムという度数を入れた眼鏡を掛けなさい。」

 

と言われてその出来上がった眼鏡を初めて掛けた日の事は忘れません。

 

何しろ視界が明るくなり、解像度が上がったように世界が

鮮明にみえました。まるで初めてフルハイビジョンの映像を見た時の様でした。

 

この経験が僕を斜視矯正に傾倒させていきます。そして既存の記述と

レンズメーカーの品ぞろえでは作りたい眼鏡が作れないことを

各所に伝え、そして検眼枠の進化、レンズメーカーのプリズムに特化した

商品の開発等、環境が変わり今では多くのケース(およそ成功率9割)で

お客様に喜んでもらっています。およそ足掛け10年以上経過しているお話です。

 

そもそも日本における斜視人口は眼科学会のHPによれば

全人口比で3%、およそ400万人弱と言われています。

 

これを多いと捉えるかは、人によってそれぞれだと思いますが、

僕は意外と多いなと感じました。別にグラシアスは斜視専門の

眼鏡店ではありませんが、業界を渡り歩き根無し草みなたいな

僕でもどなたかの力になれるのであれば、それは僕にとっては

大きな大きなモチベーションになります。

 

皆様の周りでももしも斜視でお困りの方がいらしたら

是非ご紹介くださいませ。勿論斜視は手術という選択肢もあります。

眼鏡でという方は、出来ればメスは入れたくないな、何て方には

お薦めですね。また、以前は手術でないと矯正出来なかった大きな

眼位のずれが、今では眼鏡で矯正出来るようになったのです。

 

何事も諦めちゃいけませんね。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。

 

今ではこんなに大きなずれも眼鏡で矯正出来るようになりました。