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斜位矯正の意味。

今日のblogは前回のblogからの連載ネタですから、

多分多くの方は前回の記事を忘れていらっしゃると思うので、

出来れば上のリンクより復習してからご一読下さいね。

 

斜位という耳慣れない言葉、それをどうやったら分かりやすく

皆様にお伝えし、そして理解を深めて頂けるのだろう?

 

斜位矯正の効果に気づき、それを普及したいと

最後まで、普及活動に取り組み、末期がんの先生が口に酸素吸入器を

加えながら僕に検査を見せてくれたお師匠さん。

 

そのお師匠さんに託された(と勝手に思っている)一人として

僕は、これを僕で止めちゃいけない。それだけは肝に銘じました。

 

そして、愚直(う~ん、この言葉が一番しっくりくるな。)に

blogやSNSで発信し続けてきました。結果としてどうなのでしょう?

斜位という言葉の認知率、それは全国民ベースで変化し広まったのでしょうか?

 

広まったかもしれません。でも、それは僕の周りの一部だけで、

全国民ベースの認知率は微増というのもおこがましいレベルだと

僕は思っています。要は全体ベースで見れば

何も変わっていないという事です。

 

原因は様々ですが、勿論僕が先ほど使った愚直という言葉が

一番現状を表すに相応しいとは思いますが、

僕の伝える方法に問題があったというのが

一番の原因だと思っています。

 

きっともっと優秀な方なら僕以上に大きく

国民を巻き込み、多くの方の消費行動に

影響を与えている事でしょう。

 

でも僕には「それ(愚直)」しかないのです。

い、いかん、書いていてなんか涙ぐんできた。

 

なんだか情けない気分になってきましたが、

ともかく僕は、僕の能力の限界は認めつつも、

自分の出来る事を精一杯やろう。

 

それが自らに課した取り組みで、

心境的には俺が止めたら誰がやる?

 

みたいな気持ちで日々書いています。

 

では僕は斜位矯正で何を狙っているのでしょう?

 

誤解を恐れずに言えば、

 

僕は、筋肉を緩めたいと思っています。

言い換えれば不要な、若しくは不必要な、更に言えば過度な

筋肉の緊張が色々悪戯すると僕は主張しています。

 

近年のPCの普及、更にスマフォの普及は、

人々の生活様式を劇的に変貌させました。

 

光るモニターを近距離で長時間注視するという

作業が劇的に増えたのです。

 

この作業時に人の眼は何をしているのでしょうか?

 

列挙してみましょう。

 

①眩しいので瞳孔を小さくします。(縮瞳)

 

②寄り眼をして左右の眼で捉えた像を

まとめて一つにして見ています。(輻輳)

 

③近くを見る為にピントを合わせて見ています。(調節)

 

僕は自分のお店のPC用メガネで紹介しているページでは

この①~③が合わせて対策をすることで

相乗効果があるし、これらに対する対策は

三本の矢であると紹介させて頂いています。

 

そして日本人本来は外斜位が圧倒的多数です。

デフォルトの位置が眼が外に開いています。

ですから、人の眼は寄り眼はしやすく、

反リ眼はしにくいという構造上の特徴があります。

 

具体的に言えば、

 

寄り眼が3

 

そり眼が1

 

と眼の筋肉の量には、

三倍の開きがあると思ってください。

 

更に言えば眼は比較的頑丈な器官で

音を上げるという事が比較的少なく、

順応性も高い器官であるとも言えます。

 

眼鏡業界で言えば逆さ眼鏡の実験というのを

どこかの大学(忘れちゃいました。)でやりました。

 

その眼鏡を掛けると空間がひっくり返って見える

状態で、その状態で一つの部屋に

眼鏡を掛け続けさせて缶詰めにしました。

 

すると有る日(これもまた忘れちゃいました。多分ググると

出てきますが、ここでは大事な事ではないのでご興味ある人は

ぐぐってくださいね。)を境に天地がひっくり返り、通常の

視覚に直る人が居ることがこの実験で証明されました。

 

この検査を元に人は視覚を脳内で処理していることと、

実は非常に視覚は感覚的に画像処理している事が分かりました。

 

そもそも、角膜から入った像は、網膜上では天地が逆になっています。

それをひっくり返すようにして、脳内で画像処理しているのです。

天体望遠鏡を覗いた感じと言えば、一部の人には分かるかもしれません。

 

何を言いたいのか分からなくなってきましたが、

僕は斜位の測定をして、眼の機能を見て、

実際の度数を決定していきますが、

 

例えば斜位を矯正するのにうちのお店では

 

プリズムという度数を入れる事が多いのですが、

そのプリズムという度数を入れたメガネは

掛け始めの当初は違和感の塊であり、アレルギー反応で

あるかのように見え心地に強い不具合を感じる方が

いらっしゃいます。この掛け始め当初の違和感をどうやって

抑えて、掛け替え時にストレスを減らせるかを

ここ数年の日本の眼鏡業界はやっていた様に思います。

 

安易な近視の弱矯正や、

 

乱視の未矯正や弱矯正。

 

これらは違和感を減らすという手法を表す最たるものかもしれません。

ですが、それらの選択が掛け替えは違和感なく掛けられたとしても、

眼の機能的にはまるで駄目という場合があります。

 

そして僕は斜位を矯正しようとして、

 

プリズムという度数をいれたメガネを作る事が多いのですが、

それは違和感の塊だと断じているのです。

 

見え心地に掛け始め当初は強い違和感を覚える度数であり、

レンズを提案するのはどうしてなのでしょう?

 

それはプリズムという度数を入れた

メガネのプラスの効果を

自らが実感したからです。

 

プラスの効果って?

 

これを一言で言い表すのは難しいのですが、

 

例えばうちのお店の問診票にはこんな事を

ヒアリングする様に項目が挙げられています。

グラシアス問診票より抜粋

これらの問診票から僕は、〇の付き方で

僕はお客様の眼のストレス度合いをはかります。

 

〇の数が多いだけでなく、

〇の付き方で傾向がある程度見て取れるのです。

 

逆を言えば、これらの不定愁訴(原因不明な体の不具合)が

眼鏡一本で何とかなってしまう事があるのですから、

14年前の創業当初の僕が驚いたのは無理もないですし。

 

このblogをご覧になっている皆様にしても、

まさか眼鏡一本でと驚かれると思います。

 

ただし、鵜呑みにはしないでください。

今僕が言っていることは、これからの分野だと

思っています。少なくとも日本ではそうです。

 

斜位矯正の意味、色々脱線しながらもここまで説明してきました。

皆さんは斜位の矯正はともかく、斜位の測定はしてもらった事は

ありますか?先ずは自分が外斜位なのか、内斜位なのか、

 

それとも上下斜位なのか、

その自分の目線のずれを

ご自身で把握される事が、

ご自身の視生活見直しの第一歩だと

僕は思うのです。