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見えない所に潜む不具合の原因

眼鏡店とは眼鏡を作るところです。
とかく視力測定の内容などが注目を集めがちですが、

どんなにすごい検査をしても
仕上がった眼鏡がその効能を

発揮しなければ意味がありません。

 

眼鏡の良さ悪さはレンズの度数だけではありません。

なんかメガネが合わない・・・とした場合、

まず疑うのが「度が合ってないんじゃないか?」に行きがちですが
そうではない要素もたくさんあるのです。

 

掛け具合調整、いわゆるフィッティングがまずくて、

正しい位置にレンズが来ていないとか、

レンズとフレームを組み合わせる
時の不具合で、レンズがきちんとはまっていなかったり、

ギュウギュウに締め付けられてレンズが変形してしまっていたりとか。

 

案外「ちゃんと作る」というただそれだけを

キチンとやるだけで快適なメガネになる。

そんな事はよくある事なのです。


当店でもたまに今お使いのメガネの不具合を

解決してほしいと相談をいただくことがあります。

 

先日は同じ度数で作ったはずのメガネなのに、

新しい方が疲れて掛けられないというご相談でした。

見た目綺麗に仕上がっているように見えたのですが、

特殊なフィルターを通してレンズを見てみると、

 

レンズが大きすぎるのを
無理やり締め付けて仕上がっていました。

 

それによってレンズが歪んでしまい、

見え方の不具合につながっていたのです。

 

レンズを外し、手でレンズを削りフレームもレンズの形状と

立体的に合うように調整して組み直したら、

あら不思議、見え具合が改善いたしました。

 

様々方法を使って視力測定を行い、

快適な度数を導く事も大切な技術ですが、

眼鏡を正確に作って正しくかかるようにする。


それって眼鏡技術者の最も大事な役割なのではないか?と思うのです。

視力測定にこだわる、フィッティングにこだわる、加工技術にこだわる・・・

 

それじゃあダメなんです。

 

全ては連動しているわけで、

「眼鏡」にこだわらなければいけない。

全てが高いレベルでなければ、

結局お客様に良い眼鏡など提供できないのです。