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十条オヤジの13回目~フチ無しレンズは軽い!という勘違い。

MORE快適眼鏡研究会参加店のメガネのササガワの十条オヤジです。
十条オヤジ13周目のリレーブログです。

皆さんお元気ですか!
前回は、眼鏡とは程遠いい内容でしたが
今回はメガネ屋さんらしいお話しです。

メガネが重いのと軽いのとどちらが好きですか?と聞いたら
ほとんどの方が軽い方を好まれるのではないでしょうか?
重くないとメガネじゃないというご意見の方もいますが、
重いというだけで鼻に跡が付きやすかったり、痛くなったり、ズリ下がったり・・・
そんなわけでメガネ選びの中で「重さ」というのは考慮すべきひとつです。

では、フチ無しメガネとフチ有りメガネとどちらが軽いのでしょうか?

イメージとして枠がない分フチ無しメガネの方が軽いと思っていませんか?
お客様も「軽いフチ無しメガネありますか?」と言われる方が時々います。
では実際に測ってみましょう。

この場合は、フチ無しメガネよりフチ有りメガネの方が軽く仕上がりました。
何故でしょう?フレーム単体とレンズ単体の重さをそれぞれ測定してみましょう。

フレーム単体なら確かにフチ有りメガネよりフチ無しメガネの方が2グラム軽いです。
しかしレンズ単体だと、フチ有りのレンズの方がフチ無しのレンズの方より4グラム軽くなっています。
その結果としてそれぞれ組み上げた時の仕上がりの重さが、フチ有りメガネの方が2グラム軽くなりました。
では何故?フチ無しの方のレンズが重くなったのでしょうか?

今回の場合、遠視で遠近両用メガネです。
(フチ無しもフチ有りも全く同じ度数で屈折率も同じレンズです。左右度数差があるため
左右でレンズの厚みは違います。デザインはフチ無しの方がフチ有りよりやや横長です。)
遠視のレンズは、プラスレンズ、つまり中心が厚くなり周辺にいくほど薄くなります。
今回、全く同じ度数なのに上と下ではレンズの厚みが違います。
プラスレンズならレンズ径を極力小さくしたり、薄型仕上げ加工にすると
レンズ中心厚が薄くなり結果として軽くなります。
(今回、どちらも薄型仕上げ加工にしてあります。)
レンズ中心厚が薄くなるという事は周辺の厚さも薄くなります。
フチ有りメガネの場合は、フチ全体でレンズを保持しますので限界まで薄くすることが可能です。
しかし、フチ無しメガネの場合は、レンズに穴を明けてネジでもってパーツと組み合わせますので
強度を考慮してレンズ周辺の最低フチ厚が1.7ミリは必要です。
つまり中心厚も厚くなってしまい結果としてレンズが重くなってしまうのです。

もちろん、フチ無しメガネはやめろ!というつもりはありません。
20グラム前後のメガネは決して重い方ではありませんが、
10グラムで慣れている人にとっては重く感じるかもしれませんし
2グラムの差をどう感じ入るかは人それぞれです。
今回のお客様の場合は、どちらも問題なくお掛け頂いております。

度数だとかメガネの大きさだとか掛け心地だとか、デザインだとか
色々な条件を考慮しつつ、仕上がり状態を想像してご自分で選ぶことをおススメします。
条件によってはフチ無しメガネの方が軽く仕上がる場合だって多々あります。
といっても分からない事だらけだと思いますので
お近くのMORE加盟店でお気軽に相談なさってみてくださいネ。

ではまた・・・十条オヤジでした。

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