· 

色覚特性のお話

blog投稿店名:メガネのイザワ blog投稿者名:伊澤康一郎

こんにちは 東京大田区の

メガネのイザワ 伊澤康一郎です。

 

今日は眼鏡屋としてもなかなか

取り扱うことがない内容の

「色覚特性」についてです。

 

かつては「色盲」とか「色弱」と言われていた時代が

ありますが現在ではその事を「色覚特性」といいます。

 

この色覚特性の検査は私達子供の頃は学校で

検査をしていた時期もありましたが

一旦行われなくなりました。

 

しかし平成26年4月30日、学校保健安全法施行規則の一部改正で

色覚検診に関する指導強化の内容が示されました。

 

【文部科学省、学校保健安全法施行規則より抜粋】


 学校における色覚の検査については,

平成15年度より児童生徒等の健康診断の必須項目から削除し,

希望者に対して個別に実施するものとしたところであるが,
児童生徒等が自身の色覚の特性を知らないまま卒業を迎え,

就職に当たって初めて色覚による就業規制に直面する

という実態の報告や,保護者等に対して
色覚異常及び色覚の検査に関する基本的事項についての周知が

十分に行われていないのではないかという指摘もある。


  このため,平成14年3月29日付け13文科ス第489号の趣旨を十分に踏まえ

 

1.学校医による健康相談において,

児童生徒や保護者の事前の同意を得て個別に検査,

指導を行うなど,必要に応じ,適切な対応ができる体制を整えること,


2.教職員が,色覚異常に関する正確な知識を持ち,

学習指導,生徒指導,進路指導等において,

色覚異常について配慮を行うとともに,

適切な指導を行うよう
取り計らうこと等を推進すること。

 

特に,児童生徒等が自身の色覚の特性を知らないまま

不利益を受けることのないよう,保健調査に色覚に関する項目を
新たに追加するなど,より積極的に保護者等への周知を図る必要があること。

【抜粋終わり】

 

約10年間色覚特性への認識が弱まり実際に自分の色覚特性を

知らないまま就職時に色覚による就業規制に

直面するという実態も報告されている例もあり眼に関わる
我々も色覚特性に対してより深い認識を持つことが必要だと思っています。

 

実際には対象者は学校から病院へ紹介される事が

一般的な流れかとは思いますが、

「見え方」に関わる我々にお客様から

ご相談という形でお話をいただくことがあるかもしれません。

そんな時に必要十分な知識を持っていなければいけないと思っていました。

 

今回moreの加盟店で色覚特性レンズをお借りすることが出来ました。

前から実際にどのくらいの効果が見込めるのか?

等興味深く思っていましたので大変ありがたい機会に恵まれました。


早速「自称色弱」の友人に試したところ

私も感動するほどの効果を実感してもらいました。

 

色覚特性が違うからと必ず補正しなければいけないものではありません。

しかし試した友人の言葉が私の胸に刺さりました

 

「俺、紅葉とか損してたかもしれない(笑)」

 

友人は何気なく冗談のつもりで口にした言葉かもしれませんが、

見え方に関わる私には

「もっとこの感動を沢山の人に見てもらいたいな」

と素直に思いました。


実際レンズは安いものではありませんし、

日常的にかけるメガネのように無色透明でもありません。

色覚特性の違いがある方に購入してもらうというよりも、

「レンズによって見え方が変わる部分がある」

というのを体験してもらいたいなと思っています。