· 

斜位がもたらす体の不具合

blog投稿店名:opteira-Glassiasblog投稿者名:伊藤 次郎

さて、僕は最近色々な媒体で情報発信しています。

Facebook、Twitter、Instagram、NOTE、YouTube

そして自分の店のblog、

 

更に、このMOREのリレーblogになります。

何が言いたいのか?と訝しく思うかもしれませんけど、

これだけあるとそれぞれに背負わせている役割があると言いたいのですが、

このMOREのリレーblogでは斜視と斜位の矯正、そしてプリズム処方に

関して、皆様に啓発したい。それが主旨になると言いたいのです。

 

さて、斜視と斜位に関しては過去ログを見て頂ければと思いますが、

何しろ、僕がこの情報発信を始めたのは15年前、

当時は斜位は誰にでもある目線のずれだよ。

なんて僕がいうと多くの業界人から、斜位は誰にでもあるもんじゃない。

出鱈目言うなとお叱りを頂戴しました。

 

今となっては斜位矯正の必要性は多少知られてきたと思いますし、

プリズム処方や固視ずれ矯正も業界内では認知度は高まったと思っています。

 

では固視ずれって何?

 

今日はその固視ずれに対して深堀りしたいと思います。

そもそも眼の機能を最大限に高めようと思えば、

網膜の一番感度の高いところにピンポイントで焦点を当てる必要があります。

 

ではその一番感度の高いところに当てないと両眼視しないのでしょうか?

 

それは違います。両眼視の条件は複数ありますが、

一つは左右の眼で捉えた焦点がある一定のゾーンに入っている事。

 

このゾーンをパーナムエリアと言いますが、

両目の焦点がパーナムエリアに入っていれば、

物はダブって見えずに、単一視出来るのです。

 

言い換えれば、このエリアから外れてしまえば

ダブって見えます。その状態を複視と言います。

複視の状態が斜位によって生じたとしても

(複視の発生条件は斜位だけではありません。)

程度問題ではありますが、それは眼鏡で矯正する事が可能です。

 

今日は、その複視も生じていない状態、

エリアに入っているけど、最高感度の場所に当たっていない

固視ずれに関してご説明したいと思います。

 

先ず原則論として、ピンポイントに当たっていないと

ダブらないのであれば、問題無いじゃない?

っと多くの方が思われると思います。

 

でもそのお方がタクシーの運転手で、

遠くの視力にこだわり、そして遠近感やスピード感の

精度を自身の視覚として求めている。

 

こういった時には固視ずれ矯正の意義が生じます。

逆説的に言えば、

 

視力を究極まで高めたい。

 

遠近感の精度をしっかり高めたい。

 

スピード感をしっかり精度を上げたい。

 

物を立体的に見たい。

 

空間認知の能力を高めたい。

 

こんな方に固視ずれ矯正の効果が見込めると

思ってください。でも多くの方は視力が1.2出てればいいや。

で止まっています。この状態を僕は

 

視力至上主義の弊害と言っています。

 

視力は眼の機能の一部に過ぎないのに、

視力が良いから、イコール自分の眼は良いと思いこんでいる

人達が相当数いますし、それが多数派だとも言えます。

 

極論を言えば、片目が遊んでいて、右目が1.2、左目が0.1の

視力でも両目で1.2出ていれば問題無と思っている方が多いという事です。

 

このように僕の言っている事は世間の非常識であると

ご理解下さい。多くのメガネ屋さんや一般消費者が、

固視ずれ?何それ?斜位も少ないし視力も出ているし問題無いよ。

 

と結論付けると思います。

 

ですから今日のblogはあくまでも

僕が言っているに過ぎないとご理解下さい。

 

ご参考までに僕の基準で

グラシアスのお客様には

8割弱の方に固視ずれが確認され、

その矯正でプラスの効果を感じて頂いている様です。

 

つまり特定の方だけに固視ずれは発生している訳ではない

という事です。また、固視ずれとは別の切り口ですが、

この固視ずれ矯正の為に、

 

①度数調整する。

 

②プリズム処方する。

 

と①と②の二つの切り口があり、このハイブリッドが

最適解である事が多いのですが、

 

②のプリズムのベースイン処方の多くが

眼の筋肉を緩める効果があります。

 

この眼の筋肉を緩める事の意義については

長くなるので別稿設けます。

 

今日の時点では目の機能を高める事だけが

固視ずれ矯正の目的ではないのだと

「僕が」言っている。この程度に捉えてくださいね。

 

それではまたこのblogでお会いしましょう。